ランダムの森

20代エンジニアです。プログラミングについて主に書いてます。

中国のIT産業は日本よりかなり進んでいると感じた3つのサービス

中国のITサービスがすごいってネットで騒ぐ方々がここ数年多い気がしますが、実際何がすごいのか私自身イメージが湧いていませんでした。

しかし、つい先日仕事で(初めて)中国を訪れる機会があり、中国のITサービスを目の当たりしたので、その時の話を少ししようと思います。

とはいえ、サービスといっても地域によっては行き届いていなかったり、流行っていなかったりするそうなので、一概に'中国'とひとくくりにはできないかもしれません。

私が訪れたのは青島と呼ばれる日本からかなり近いところに位置する都市です。(チンタオビールで有名な都市です。)

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昼間の都市の様子

滞在中はほとんど客先にいたので、日中は建物の中にこもっていましたが、夜ご飯は現地の案内の方と共に現地のお店に適当に入って食べていました。

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夜の街の様子

その、ほんの数時間の間に目の当たりにしたものですが、日本遅れてるなと感じざるを得ないものでした。

今回紹介するのは以下の3つのサービスです。

  • 運転代行サービス(滴滴代駕)

  • 中国版ウーバー(滴滴出行)

  • 料理注文アプリ(WeChat)

運転代行サービス(滴滴代駕)

今や世界トップレベルの大企業となっいる滴滴ですが、運転代行サービスも行っています。現地で夜ご飯を食べるためレストレランにいくと、店の前には小型電動スクーターに跨った中年の人がわんさかいました。(その様子の写真取れてないです。。。)

案内人によると、彼らはレストランで飲酒した人の車を運転するために集まっているそうです。小型の電動スクーターは車に乗せられる移動道具として使っているそうです。

サービスの流れは以下のような感じです。

 

サービス利用者(依頼主)がレストランに車で行く。

依頼主はアプリで運転代行を依頼。もちろん電子決済で依頼先ドライバーに支払い。

依頼先ドライバーは電動スクーターでレストランまで行き待機。

依頼主の食事が終了。依頼主は飲酒しているため、依頼先ドライバーが運転を代行。スクータは一緒に車に乗せて依頼主宅まで移動。

ドライバーは次の依頼者の元へ電動バイクで移動。

今まで旅行も含めて20ヶ国ほど訪れましたが、このサービスは初めて見ました。他にもやってるとこあるんでしょうか?私の観測範囲にはなかったので素直にすごいなと思いました。日本では今日は飲みに行くから電車で行こうとか、車で来たから飲めないってことが多々あるかと思いますが、そんな時にウーバー感覚で代行を呼べてしまう訳です。すごい。

中国版ウーバー(滴滴出行)

これは滴滴の主力サービスになると思いますが、とてもとても便利!アメリカを訪れた際にウーバーを使いましたが、それと相違ないでしょう。ウーバーの仕組みと同じとなれば、使い方は言わずもがなだと思います。

アプリで目的地を指定し、近くを走る滴滴に登録した車を呼ぶだけです。

実は中国にはタクシーの配車アプリ(滴滴快的)も人気で両方携帯にインストールしておくのがデフォルトのようです。

お店の人もホテルの人も両方で車を確認して早く来てくれそうな方を選択していました。

ドライバーさんはウーバーと違って多国籍ではなく、ほとんどが純中国人です。そのため英語を話せる人はなかなかいない印象でした。ホテルのスタッフなどは英語が喋れるため、旅行の際などにたわいもない中国語の会話を楽しみたかったら配車サービスはいい機会かもしれません。

因みにウーバーでも同じですがもちろん電子決済です。つまり、財布を持ち歩かなくてもどこでも移動できてしまいます。

料理注文アプリ(WeChat)

最後におなじみWeChatです。漢字では微信と書きますが一言で言うと中国版のLINEです。私も学生の頃よく使っていましたが既読の機能がついていないのがあまり好きになれませんでした。余談ですが中国人はチャットが好きな人が多く、返信がとても早いです。(観測範囲内では。) また、テキストでメッセージ送ることもさることながら、ボイスチャットする人が多く、数秒のメッセージを携帯に喋りかけてチャットします。なんか、すごい合理的だなと思う一方そんなに細かく伝えなくても、、と思ってしまうことも。。(笑)

さて、本題ですがこのWeChatはお店で注文することができます。これには驚きました。利用の流れは以下のような感じです。(写真に納めなかったことが悔やまれます。)

お店に入ってテーブルに座る。

テーブルに貼ってあるバーコードをアプリで読み込む。

アプリ状にメニューが表示される。

タップして注文。

アプリ内で電子決済。(WeChatPay)

料理がくるまで待つ。

つまり、注文をするために店員を呼びつけて会話をするという作業が省略されます。私の入ったレストランでは30人ほどのお客さん相手にホールスタッフ1人で回していました。明らかに人出不足でしたが、注文をとる作業がない分なんとか店が回っている印象でした。お客さんの観点で見ると、携帯で注文できて携帯で決済できるので、無駄な待ち時間がかなり少なくなります。なんとWinWinなサービスなんでしょう。

サービス提供してる側からすればせっせと手数料を掠め取って行くだけなのでそりゃ儲かりますよね。今後はいいモノを作る時代ではなく、一度味をしめたらやめられないサービスを作った者がストックビジネスで儲けて行く世の中になって行くんでしょうね。モノ作りの最前線で事業を考える身としてそんなことをぼんやりと考えた瞬間でした。

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レストランにいた変な生き物

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海鮮だらけの街でした

まとめ

以上が今回書いてみたかった中国で流行っているサービスでした。上記は数日の出張で夜間にちょっとぶらついただけで発見できたサービスでしたので、1ヶ月くらい現地で過ごしたらもっと面白い発見があったかもしれません。現地の案内人に聞いた話によるとスマホで近くスーパーから食べ物を即配達させるようなサービスもあるそうです。

(最近は改善されつつあるが)キャッシュレス化が遅れている日本と対照的に中国では財布を持ち歩かなくても日常生活は基本的にこなせてしまうようです。国全体で見ると貧富の差があったり衛生面に問題があったり(料理の上には基本的に虫が飛んでいました。)と日本に比べて抱えて問題はあるものの、一般消費者向けのITサービスはかーーーーーなり進んでいるなと感じました。この分野では中国に遅れている分、日本の技術者もこれからどんどん需要が増えるんじゃないでしょうか。

色々考えさせられる出張でした。


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